初めて出産を迎えるママや第一子を出産したママはもちろん、育児って初めての経験だらけですよね。毎日、不安を感じたり、悩んだりするママもを多いと思います。
とくに、ワンオペで育児をしているママからは「頼りたいけどどこに頼ったら良いか分からない」との声も届いています。
今回は一般社団法人ドゥーラステーションめぐるのドゥーラとして活動されている日下部友美さんにお話を伺いました。ドゥーラのサポート内容についても聞いてみましたよ✨
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ドゥーラについて教えてください!具体的なサポート内容や「ベビーシッター」との違いも知りたいです。
産後ドゥーラってなに?
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ドゥーラの語源からご紹介すると、ギリシャ語で「ほかの女性を助ける経験豊かな女性」となります。「ほかの女性」とありますが実際は女性に限らず、赤ちゃんが新しく加わったご家族の暮らしの立ち上げをお手伝いし、慣れるまで一緒に伴走するといったところでしょうか。

日下部さん いずれはドゥーラがいなくても暮らしがまわるように、卒業される日を見据えてサポートに入ります。
具体的にはご自宅にて赤ちゃんをお預かりし、料理の作り置き、日常的な掃除(リビング等の掃除機かけ、トイレ、お風呂など)洗濯、赤ちゃんの沐浴、上のお子さんのお世話、パパやママの心のモヤモヤを聴く、日常会話など、その日やってほしいことをその日にさせていただきます。

日下部さん その間の時間はお昼寝をして身体を休めたり、パパとママでお出かけされたりなど自由に使っていただいて構いません。
ドゥーラは赤ちゃんの保育も家事支援も、どちらも同時にさせていただきますのでご実家の家族にサポートをお願いするのと同じ感覚でご利用いただけます。それから、産前や産後の不安定な気持ちが少しでも緩和されるように、悩みや想いをうかがうエモーショナルサポートも力を入れています。よくご質問をいただくのですが、ベビーシッター業や家事支援業との違いはそのような点かと思います。

第一子の時は、分からないことだらけ。とくにワンオペの時間があると気分的にも落ち込むことがあるから悩みや想いを聞いてくれるのは嬉しいです。
ドゥーラサポートに入る前にお産前後についてのカウンセリング(プランニングと呼んでいます)という時間をいただきます。これは、漠然と不安に思われていることや、こうしたいけどどうすればいいかわからないといったことをお聞きし、それぞれのご家庭の環境にあわせて、お産前後の生活について一緒に考える時間です。
それをふまえて、ご家族のサポートをはじめ、ドゥーラ、そしてドゥーラ以外の行政サポートや、専門家の利用などを考えることで、安心してお産に集中していただける環境を作ります。
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産後は子ども中心の生活にガラッと変わりました。自分(ママ)自身の心と体のケアのポイントをアドバイスしてほしいです。
産後ママの心と体のケア
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日下部さん 産後は待ったなしで、24時間365日連続の親業が始まります。
赤ちゃんはかわいいですが、赤ちゃんとずっと向き合って、お世話に追われていると、ほとんど自分の時間が持てず、それをとてもストレスに感じるときがあるものです。
ですので、1日30分でも15分でも、もっと少なくても、自分がリフレッシュできる好きなことをやる時間(親ではない時間)を持つことが、再び親業に向き合えるポイントなのではないかと思います。例えば、好きな動画を1本見る、好きな飲み物を味わいながら飲む、ボーっとするなど、正解はありません。ご自身のやりたいことをやる時間ということです。
日下部さん それから、1日が終わる時に自分で自分をしっかりほめて、ねぎらうことも大切です。
「今日も1日、我が子の小さき命をよくぞ守り抜いた!よくやった!よく頑張った!おつかれさま」
赤ちゃんの命を1日中守るというのは、無意識のうちにいろいろと考えたり気を使いながら過ごしているものです。
「母親なら当たり前でしょ」って思われてる気がしていました。
もっと自分自身をねぎらうことも大切ですね。
赤ちゃんの安全と健康を最優先事項として毎日を過ごしているのは本当にすごいことなのです。パートナーに今日一日の話を聞いてもらえるだけでもうれしいものですね。
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産後は家族や友人に頼りたいけど、誰かに頼ることが少し苦手です。どんなタイミングでどのようなサポートを受けると良いか教えてほしいです。
誰かに頼ることの大切さ
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赤ちゃんとの暮らしは夜昼なしの日々から始まります。

日下部さん 生活の基本となる、睡眠・食事・トイレの3つが普通に取れる状況が作れそうかを考えてみることが大切だと考えます。
言い換えれば、産後は産前にできていたその3つが出来なくなるくらい、赤ちゃんに時間を割くことが多々あるということです。この3つが危うくなると、人間の正常な思考が危うくなります。ホルモンバランスの急激な変化も相まってうつうつとした気持ちが大きくなり、赤ちゃんのことをかわいく思えなくなることもあります。
日下部さん そうなる前にぜひ周りの手を借りてください。
人に迷惑をかけないようにと育ってきている私たちは人に頼るのが悪いことだと思っていたりしますが、そもそもヒトの子育ては複数人で行うように遺伝子に組み込まれているそうです。現代の子育てはワンオペが多く、その遺伝子に背く形にどうしてもなってしまうので、漠然とした不安があり、うまくできなくて当たり前なのです。
ですから、「うちに来て手を貸してほしい、話をきいてほしい!」などと言葉にして伝え、おとなとのつながりをもつことがとても大切です。パートナーをはじめ、ご家族、友人、ドゥーラのような外部サポートなどです。ドゥーラを利用された方々からは
「ドゥーラのいろいろな経験やつながりから、この悩みならこの専門家に相談されたらどうかな、あそこに行ってみたらどうかな、など客観的に判断し、情報を教えてくれて心強かった」
「家族には話しにくい悩みや愚痴から他愛もない会話まで安心して話すことができて(守秘義務があるため)、すっきりできたし、ドゥーラに話すことで改めて自分の考えに気づけた」
「子どもの成長を一緒に喜び共有してくれて何でも相談できる子育ての仲間ができたようでうれしかった」
などのお声をいただいています。

日下部さん 誰かに頼ることは悪いことでも、負い目を感じることでもありません。
長い人生の中で、そういうタイミングが自分にやってきたということではないでしょうか。助けてもらう時期が終わったら、次は誰かに頼ってもらって助ける番になればいいのではと思います。
人に頼ることをこどもに見せることもとてもいい経験になると思います。人に助けられる親を見たこどもは、自分も困ったら助けてと言おう、助けてという友達がいたら自分ができることで助けようと思うものです。
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子どものお世話のコツってありますか?ママたちへのアドバイスも欲しいです!
専門家からのアドバイス
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お世話のコツがあれば、私たちも知りたいくらいです(笑)
たくさんお子さまを抱っこしたり、やわらかいおててやあんよにふれたり、そしてどんどん成長するお子さまの変化を楽しんでくださったらいいなと思います。

日下部さん 情報があふれる世の中ですが、スマホより目の前の子を見てみてください。
頭で育児をせずに、からだとこころで赤ちゃんに向き合ってくださったら、きっとオキシトシン(幸せホルモン)がたくさんでて、そのママを見ることで赤ちゃんもオキシトシンがでるという相乗効果につながるのではと思います。
育児はなかなか過酷なときがあります。お子さまのかわいい時期、かわいいなーと思う時間が少しでも増えるように、ドゥーラが役に立つことがあればいつでもお声がけください。
毎日の育児をいつでも心から応援しています。
監修 プロフィール

監修:日下部 友美
プロフィール
2017年 一般社団法人ドゥーラ協会 認定産後ドゥーラとして活動開始。
2023年 一般社団法人ドゥーラステーションめぐるにドゥーラとして所属。延べ4000時間以上のドゥーラサポートを行う。
転勤族の妻で第一子の産後を孤独に過ごし、自身の辛い経験からドゥーラの必要性を強く感じ、自分と同じような思いをする母が減るように願いながら活動中。
岐阜市在住。 高校3年生と小学校3年生 2児の母。
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